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言葉が使用されている地域の凡例。※例文中の()付地域の例は以下の参考文献[1]確認されたものである。
- (県) - 県内全般で用いられる言葉
- (浜) - 浜通り地方で用いられる言葉
- (北) - 県北で用いられる言葉 (福島市、伊達郡、伊達市、二本松市、安達郡、本宮市)
- (中) - 県中で用いられる言葉 (郡山市、田村市、田村郡)
- (南) - 県南で用いられる言葉 (須賀川市、岩瀬郡、石川郡、白河市、東白川郡、西白河郡)
- (会) - 会津地方で用いられる言葉
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あっちゃ → あっちへ
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あだがな(、あったもの) → あんなもの (北、中)
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あどががぁ → 後妻 (浜、北、中、会)
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あっぱとっぱする →慌てる
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あやまった → 困った、まいった。
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あらほど → あんなに
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あんにゃ → お兄ちゃん(単に目上の男の人を呼ぶ敬称)
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あんにゃ(さま) → 兄
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あんべぇわりー → 病気 (県)、塩梅/按排/按配が悪い (北)
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あんぽんたん→アホ(県)、甘い吊るし柿 (北、中) 関西弁の「アホ」と同じニュアンス。「バカ」ほど人を貶したり蔑む言葉ではない。
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いまっと→もっと。用例:A「こんぢいいがい?」(このくらいでいいですか?)B「わがんねな、いまっとくんちぇ」(だめだな、もっとください)
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い→家。我がい:我が家
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うっちかっておげ → 投げすてておけ (中)
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うるがす → (水に)つけける (北)
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うるがしておげばいいぴした。そだの。→水につけておけばいいんじゃないですか。そんなもの。
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えんがみた → ひどい目にあった (南、会)
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落ぢる → 降りる (北、中、南、会)物が落下した際にも使用。
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おだつ→調子に乗る。
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おばんです → こんばんは(県)
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おぶる→おんぶ、背負う。赤ちゃんを背負う時にも使われるが、リュックやランドセルなどを背負うときにも使われる。
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おやじ → ダンナさん おじさん 店主 ※お父さんも言われる。例)「新聞屋のおやじ」(新聞の集金のおじさん)
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おんつぁざげす → あほ・ばかの最上級
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おらい → 自分の家、家庭、家族。 用例:「おらいに孫生まっちゃんだ〜!」(我が家で孫が生まれたんだよ〜!)
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がい?→ですか?
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かえって悪いなぃ → 逆に申し訳ない。返礼をいただいた際に使う言葉。用例:なんだべしたぁ!かえって悪い(わり)ない!(なんということでしょう!お気遣いさせてしまい申し訳ありません!)
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かせる → かぶれる。うるしにかぶれる。 (北・中)
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カットバン → 絆創膏
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かつける→人のせいにする。転嫁する。用例:まだぁ!人さかつけてぇ!(また他人のせいにする!)
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かねぇ?(かね?・かねぇがい?)→ 食べない?・食べませんか?
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かまぁねぇ (かまめぇ) → 構わない・一向に差支えない (北)
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空ケツ → 何もない
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かんぷら(いも、えも) → じゃがいも (県)
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~がんない?→~からねぇ?
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ぎっちょ → 左利き。サウスポー。差別的に使用される事はない。
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きゅうど → 暮れ、年末(いわき〜双葉郡で使われる言葉)
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義理 → 冠婚葬祭で主に葬儀関係のことを言う。(双葉郡)
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くらすける(くらつける) → 殴る、叩く等 子供などに注意のために使う。例)「おめぇ、ほだにおだってっと、お父ちゃんにくらつけられっつぉ?」(あなた、そんなに調子に乗っていたら、お父さんに叩かれるよ?)
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くわっせ → 食べなさい (北)
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くんちぇ(くんしぇ) → ください(欲しいという意味のものとお願いしますという意味のものが混同)
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〜してくんに? → 頼み事をする際に使用。例)「それ取ってくんに?」(それ取ってくれる?)
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げぼ → 嘔吐、ゲロ。
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げーぼ悪い → 感じ悪い。
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けーだらばっぱ 、けーだらじっち→ ゲジ
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ごせやぐ → 腹が立つ (県)用例:ごせやげるなぁ
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ごしゃぐ →殴る、殴りたくなる。 用例 : 「おめぇ、ごしゃぐど!」(お前、殴るぞ!)
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ごんきもぢ(厳気餅)→握りこぶし・グー。用例:「(拳を振り上げながら)ごんきもぢくれっつぉ!」(グーで殴るよ!)
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腰かける → 座る。休む。用例 : 「腰かけらい・腰かげっせぇ」(座っていきなさい、休んでいきなさい。)
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こだに・こらほど → こんなに。用例 : 「こだに沢山いんねでば」(こんなに沢山いらないよ)
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こみっちり → 充分に (県)
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こらっせ、こらんしょ → どうぞ、こちらにお出でください(北)
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こわい、おっかない → 体調が優れない、具合が悪い、疲れた様 ※恐怖心もこわい(怖い)、おっかないと言う。
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ごんけ → きちがい(いわき〜双葉郡で使われる言葉) げんこつ(北)例)「言うこど聞がねやづは、ごんけ 食らわせっつぉ!」(ワガママな子にはげんこつするよ!)
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こんだ(ぁ) → この次(は) 、今度(は)(県)
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コンピニ→コンビニ
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〜さ → 〜へ、〜に(方向などを表す助詞)(県)
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〜さあるがな、〜のがな → 〜にあるもの、〜のもの
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さすけーねー (さすけねぇ) → 差し支えない、問題ない (北・中)用例:A「なんだべした、こらほどもらって却って悪りごど!」B「さすけねがら、帰って食わさんしょ」A「んがい、んじゃもらってぐがんね。どうもない」
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〜様 → 姑(しゅうと)様、嫁様、姉様、家での女性の立場に対する敬称。
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さみない 、さみぃ → 寒いね、寒い
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じさま → おじいさん (県)
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したっけ→そしたら
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したっけバイバイ→そしたらバイバイ
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しょうあんめ(しゃああんめ、シャーアンメ、シャーンメ) 、しゃーねーべ → 仕方ないでしょ、仕方あるまい (北) 諦めを意味する。
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〜してみっせ → 〜してごらん
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〜してくなんしょ → 〜してください(しての丁寧語)
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〜してくんにがい? → 〜してくれませんか?(しての疑問系)
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〜してけらい → 〜してください/してちょうだい。
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〜してがんしょ → 〜していきなさい 用例:「いさあがってちっと休んでがんしょ」 (家に上がってちょっと休んでいきなさい)
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しゃで(い) → 弟 (県)
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〜しらんしょ → 〜しなさい (例)「はやぐ寝らんしょ」(早く寝なさい)
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〜しらんな → 〜しないでね、(〜するな、〜すんな、より柔らかいニュアンス)(例)「ほだごどしらんな」(そんなことしない方が良い)
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性悪い → 根性悪い
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しゃばくっち → とぼける、誤魔化す、知らないふりをする。「しらばっくれる」に近い意味。
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しんしょう → 財産、家計。(「会津磐梯山」の歌詞に出てくる。)
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しんちゃう→死んでしまう。
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ず → お風呂。「湯」の変化形。 用例 : 「早くずさへれ!」(早くお風呂に入りなさい!)
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ずない → 大きい。
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ぜぇ→良い。用例:A「(こんぢ)ぜぇが?」((これで)良いか?)B「あぁ、ぜぇ、ぜぇ」
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せな → お兄ちゃん、跡取り、長男 (県)
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せわしい → 騒がしい、うるさい (北、中、会)
- 語尾を下げないで語尾を上げて発音をし、語尾のたいを強く発音する主に指示語として使われる (南)
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(ん)だから!、だから〜! → そうだよね!そうでしょう!の意味で激しく同意を表す場合に単語として使用。接続語の「だから…」という意味での使用は無い。接続詞としても使用されるが、どちらも無アクセントなため、前後の会話で判断する必要がある。宮城県でも使用される。
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たてる (たでる)→ 犬猫など動物を飼う (県)
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〜(ん)だけんちょ、(ん)だけんじょも → 〜だけれども
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〜だちけぇ
- 1例 そうなんだちけ→そうみたいだよ
- 2例 明日〜さん東京に行くんだちけ→明日〜さん東京に行くんだって
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たっちる、たっちゃ → 垂れている、垂れた。用例:「鼻たっちっつぉ」(鼻水垂れてるよ)、「小便たっちくる」(小便をしてくる)
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〜(ん)だど → 〜だってよ
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〜(ん)だない → 〜だね
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たんまげる → おどろく (浜、北、中、会)
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たるひ → つらら
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〜っちゃ → 〜れた(動詞「〜れる」の過去形)
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〜ちくね(ちゃくね) → 〜したくない
- やっちくね、やっちゃくね → やりたくない。用例:やっちゃぐねって言ってっぺでば!はぁ!!(ヤサグレ:さきほども申したように、もうやる意志はありません!)
- 行きっちくね、行きっちゃくね → 行きたくない。用例:行きっちゃくねんだでば、はぁ!!(ヤサグレ:もう、いきたくありません)
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ぢっち(さま) → 爺(さま)
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つかっちゃ(は)ー、やっちぐねー(ではー) → 疲れたー、やりたくない(だるい)
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動詞の命令形+で(ではー) → 多少強調したニュアンス。(ex:寝ろで。)「で」の後に「はー」がついていると、せかしている意味合いになる(ex:寝ろではー。)この場合の「はー」は「もう」の意味と同様
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「せっかくどうもない」「かえってどうもない」 → 「おせわさまです」「こちらこそ」的な対話のニュアンスで用いる
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でれすけ → 間抜け、馬鹿者、だらしない人を叱る際に使う。
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手わすら → 手遊び。主に子供に対し話を聞かずに砂遊びや、紙の切れ端をいじくりまわしている際に注意するために使用する。
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なかなか → 呆れている(形容詞)
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なげる → 捨てる 用例:「ゴミ投げて」(ゴミ捨ててちょうだい)
- ぶん投げる → 散らかす、片付けないで放置する事。 用例 : 「服ぶん投げとくな!」(服を片付けなさい!)
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なんぼ → いくら、どれくらい(年齢、身長、体重、距離、値段など数字で表すもの全般に使われる)例)「あんだんどごの子供、なんぼになったんだい?(あなたの子供は何歳になったのですか?)
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なして、なーして → なんで、なぜ、どうして(浜、北、中) 用例 : 「なしてほだごどなった?」(なんでそんな事になったの?」
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なじょうだ、なじょした、なじょんした? → どうした?、何かあった?(県)主に心配する際に使用される。
- なじょうする、なじょする、なじょんする?→どうする? 用例 : 「今日なじょして遊ぶ?」(今日は何をして遊ぼうか?)
- なじょんかして→どうにかして
- なじょ、なじょう?(う、の部分を伸ばす感じで発音する)→ どう
- なじょして、なじょんした?、なじょんして? → どうした?どうやって?
- なじょな → どんな (北、中、南、会)
- なじょうだが → どうだか (浜、北、南、会)
- なじょったい → どうだかね (浜、北、中)
- なじょすっぺ? → どうしたらよかろう (北、中、南)
- なじょーも → なんとも (会)
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〜くいよ → 〜してちょうだい。くんちぇと同じ意味。
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にしゃ、にし → お前、あなた (中、南、会)「お主」に近い。
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にっぱす→くっつける。はりつける。
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ねーぞい → 〜ないよ (県)用例 : 「冷蔵庫になんもねーぞい」(冷蔵庫に食べる物は何もないよ」
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ねっぱる(ねばす、ねっぱす) → ねばる。(紙などを貼る、貼り付ける。くっつける。ネバネバする、ネチネチする・食らいつく等の場合にも使用される。) (県)