こんにちは!あっという間に12月に入りましたね!みなさまいかがお過ごしですか?我が家は年末の計画を立て始めました。今年は家族が大集合する、賑やかな年末になりそうです
さて、今回は特に改まった場でよく使う表現、「失礼します」と「失礼しました」の違いについて取り上げたいと思います。一見すると、時制が違うだけのように見えますが、使われる場面が違います。
「失礼」とは
まず、「失礼」という単語を見てみましょう。「失礼」は文字通り「礼を失する」という意味で、礼儀に反していることを指します。そのため、文字通りに解釈すれば、「失礼します」はそのまま「礼儀に反することをします」を表し、「失礼しました」は「礼儀に反することをしました」を表すということになります。
失礼します
では、「失礼します」がどのような状況で使われるのでしょうか。「失礼します」は、相手の領域に侵入する・またはそこから出ることに対して、はい主に以下の4つの改まった場面で使われます
部屋に入るとき、出るとき
目上の人の部屋に入るときや出るとき、また面接会場などに入室・退室するときに「失礼します」を使います。
その場を離れるときの挨拶
「失礼します」は、部屋から出る際だけでなく、その場から去るときの挨拶としても使えます。例えば、職場から先に退勤するときには「お先に失礼します」とよく言います。私が住んでいるマンションの住人は、エレベーターで他の人と一緒になると、降りるときに「失礼します」と挨拶を交わします。
また、完全に立ち去るときだけではなく、一時的にその場を離れるときにも使われます。例えば、会社の打ち合わせ中に緊急の電話が入ってそれに出ないといけないときなどです。
目上の人に声をかけるとき
例えば、会社で仕事中の上司に声をかけるとき。また、例えば、レストランなどでお店のスタッフがお客さんに声をかけるときなどです。
会社で上司に:「お取り込み中、失礼します。今少しお時間よろしいですか?」
レストランで:「失礼いたします。お飲み物はお決まりですか?」
電話やメールの最初や最後
電話やメールの冒頭、または話が全て終わった後に「失礼します」と言うこともあります。
失礼しました
次に、「失礼しました」を見てみましょう!失礼しました、は丁寧だけど軽めのお詫びの言い方です。「礼儀に反することをしました」と過去の無礼を認めていることから、申し訳ないという謝罪のニュアンスが生まれているのでしょう。
どのようなときに使うかと言うと、例えば、勘違いや行き違いで相手に迷惑をかけたときです。またその場を去るときの挨拶に使われることもありますが、この場合も、お詫びのニュアンスが含まれます。
社内での会話:「あの、田中さん」「私は田辺です」「それは失礼しました!」
ニュースキャスター:「先ほどの報道に一部誤りがありました。失礼いたしました。」
面接会場を出る際:「お忙しいところ、失礼いたしました。(単に部屋を出るだけではなく、相手の時間や手間を取らせてしまったことなどへの謝罪を含む)」
ちなみに、お詫びの表現としては、「失礼しました」より重い場合は「大変失礼いたしました」「申し訳ありません」、それよりも軽い場合は「失礼」「ごめんなさい」「すみません」などがあります。
これらはかなりフォーマルではありますが一般的な表現なので、日本の日常生活や日本語コンテンツで触れることが結構あるかなと思います。お役に立てていれば幸いです!また来週!千絢
English
Hello! Time flies and now it’s December! How is everyone doing? My family has started making plans for the end of the year, and it looks like we will have a lively year-end with everyone gathering together.
Today, I’d like to talk about the difference between the expressions 失礼します and 失礼しました, which are often used in formal situations. At first glance, they may seem to differ only in tense, but they are used in different contexts.
What is 失礼?
First, let’s look at the term 失礼. It literally means ‘to lose manners’, and it refers to actions that are rude. Therefore, 失礼します can be literally interpreted as ‘I am going to do something rude’, while 失礼しました means ‘I did something rude’.
When to use 失礼します
Now, let’s explore the situations in which 失礼します is used. It is mainly used in the following four formal situations when entering or leaving a space belonging to others
When entering or leaving a room
You would say 失礼します when entering or leaving your boss’s office or a job interview room.
As a greeting when leaving a place
失礼します can also be used as a greeting when leaving a place. For example, お先に失礼します is a common expression when leaving work before others.
Residents of my apartment often say 失礼します when getting off the elevator if there are other residents are there.
Additionally, this expression is used not only when leaving a place completely but also when temporarily stepping away. For example, when you receive an emergency call during a meeting at work and need to answer it.
When speaking to someone of higher status
For example, when you address your boss while they are working, or when staff at a restaurant speak to customers.
会社で上司に:「お取り込み中、失礼します。今少しお時間よろしいですか?」
Example at work: ‘Excuse me for interrupting, but do you have a moment now?’レストランで:「失礼いたします。お飲み物はお決まりですか?」
Example at a restaurant: ‘Excuse me, are you ready to order your drinks?’
At the beginning or end of a phone call or email
You can also say 失礼します at the start of a phone call or after concluding your conversation in an email.
When to use 失礼しました
Next, let’s take a look at 失礼しました! 失礼しました is a polite yet somewhat casual way to apologize. It conveys the nuance of apology coming from acknowledging past rudeness.
So, when should you use it? For example, when you’ve caused trouble for someone due to a misunderstanding or miscommunication. It can also be used as a greeting when leaving a place, but even in this case, it carries the nuance of an apology (for taking up someone’s time or bothering someone, and so on.)
社内での会話:「あの、田中さん」「私は田辺です」「それは失礼しました!」
In a conversation at the office: ‘Excuse me, Mr. Tanaka,’ ‘I am Mr. Tanabe,’ ‘I apologize for that!’ニュースキャスター:「先ほどの報道に一部誤りがありました。失礼いたしました。」
By a news anchor: ‘There was some mistake in the earlier report. I apologize for that.’面接会場を出る際:「お忙しいところ、失礼いたしました。」
When leaving an interview room: ‘I apologize for taking up your time.’ (This includes an apology for causing inconvenience beyond just leaving the room.)
As for expressions of apology, if the apology is considered more serious than 失礼しました, you can say 大変失礼いたしました or 申し訳ありません. If the apology is lighter, you might use 失礼, ごめんなさい, or すみません.
These expressions are quite formal but common, so you will likely encounter them in everyday life and Japanese content. I hope you find this helpful. See you next week! From Chihiro
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